2019年09月09日

<認知機能検査で「すり抜け」も、高齢ドライバー事故対策に課題> → 実際に「免許取消」は、1965人という宝くじに当たるぐらいに僅少!・・・

<認知機能検査で「すり抜け」も、高齢ドライバー事故対策に課題>  日経ビジネス 2019年6月6日
 高齢者の死亡事故が後を絶たない。6月4日、福岡市早良区の交差点付近で車6台が絡み、9人が死傷する事故が発生した。車を運転していたのは81歳男性で、同乗していた妻とともに死亡した。高齢ドライバーの事故では、4月にも東京・池袋で旧通産省工業技術院の元院長(87)が事故を起こし、母子2人が犠牲になったばかりだった。事故原因などは捜査中だ。
 高齢ドライバーの事故対策として、2009年6月に施行された改正道路交通法は75歳以上の高齢者が免許更新する場合に「認知機能検査」を受けることを義務付けた。
 制度導入から丸10年。効果はあったのだろうか。
 警察庁によると、2018年に75歳以上のドライバーが第1当事者(過失が重い)となった事故は約3万2000件で全体の7.9%を占めた。一方、認知機能検査が導入される前の08年は75歳以上のドライバーによる事故の割合は4.1%。事故件数で見ても、全体数では18年に40万6755件と08年比約44%減少しているにも関わらず、75歳以上ではむしろ7%増えていた。
 認知機能検査は記憶力や判断力を測定する検査で、所要時間は約30分。3つの検査項目を受検する。検査時の年月日や曜日、時間を回答する検査、時計の文字盤と指定された時刻を表す針を描く検査、イラストを記憶し、その後に記憶している内容を回答する検査だ。17年3月施行の改正道交法により認知機能検査で「認知症の恐れがある」(第1分類)と判定された場合、医師の診断を受けることが義務となった。改正前は一定の違反行為がなければ医師の診断は不要で注意喚起にとどまっていた。
 警察庁の調査研究を見ていくと、18年に認知機能検査を受けた約216万5000人のうち、「認知症の恐れ」があるとする第1分類と判定されたのは延べ約5万4700人(2.5%)いる。ところが、再受検の結果、「認知機能低下の恐れ」(第2分類)または「認知機能低下の恐れなし」(第3分類)とされた人が約8700人存在している。認知機能検査は「再受検」が可能なのだ。
 名古屋大学大学院の加藤博和教授(交通政策)は「運転免許は一度取り消されてしまえば再取得は厳しい。取り消しには慎重になっているというのが現状だ」とし、その上で「再検査の手法にも問題がある。たとえ通常の人よりも間違える確率が高く、たまたま1回うまく検査をパスすれば『問題なし』との判断を得ることもできる」と指摘する。
 また第1分類とされた約3万9000人のうち、医師に「認知症」と診断されるなどして免許取り消しになった人が1965人(5%)、自主返納や免許失効に至った人が約2万3700人(60%)を占めた一方、免許継続となった人も約1万3700人と約35%に上っていた。「認知症ではないが認知機能の低下がみられ、今後認知症となる恐れがある」と診断され、原則6カ月後の診断書提出を求められるケースが約1万人と26.3%だった。
 さらに18年に第2分類と判定された約53万1千人(24.5%)についても、高齢者講習を受ければ原則3年間は運転できる。死亡事故を起こした75歳以上のドライバーのうち、約半数は直近の認知機能検査で第3分類と判定されていることも明らかになっており、認知機能検査の結果が全ての事故の防止につながっていないのが現実だ。
 日本神経学会などは高齢者の運転能力の判断について、認知症診断でなく、実際の運転技能で判断することなどを2017年に提言している。加藤教授は「認知機能が低下している人は自らの運転技術の衰えにも気づきにくい。ドライブレコーダーを1カ月分提出してもらうなど、実際のドライブ技術で判断することが必要だ」としている。
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👀 逆走や事故といった高齢者の運転が社会問題となり、鳴り物入りで改正された道路交通法ですが。
上記の記事による、改正から2018年までの結果をみると今回の道交法改正の実際の運用状況が大体見えてきました。
皆様は、上記の記事で道交法の改正結果を、どうご覧になったでしょうか?
私も父親の運転問題に直面する前であれば、上記のような記事を見て〜
「お上も高齢者の運転問題に適切な対応をしているようだ・・・」
「うちの親もこの対策で何とかなるのだろう・・・」
「これで高齢者の危うい運転も解消だな・・・」
〜等と深く読み込みもせずに考えていたことでしょう。
 
 しかしながら、高齢の親の運転問題に直面し、運転を辞めさせるまでに苦労した経験を持った経験者として、上記の記事を読む限り・・・
改正前よりは、良くなりましたが、まだまだ適用されるのは、ごく僅か。
現実に高齢の親の運転問題に直面している方が、安心していて良いレベルでは全くありませんので正しく認識しておきましょう。
それでは、なぜそう言えるか説明していきましょう。
・「〜 警察庁の調査研究を見ていくと、18年に認知機能検査を受けた約216万5000人のうち、「認知症の恐れ」があるとする第1分類と判定されたのは延べ約5万4700人(2.5%)いる。」
       
そもそも何らかの処分の可能性がある「認知症のおそれがある第1分類」と判定される率 = 2.5% に過ぎません。
一般に「65歳以上の7人に1人(≒15%)は認知症」と言われているのに比べても、著しく低い。
認知症にも症状の軽重は当然ありますし・・・
多少能力に問題は有っても国が強制的に免許を停止・取消することは避けたいという思いや配慮・・・
〜といった事が総合的に勘案されて、現状では、対象者の2.5%程度が第1分類に区分されるのが限界なのでしょう。
そして、第1分類と判定されたとしても!
「〜また第1分類とされた約3万9000人のうち、医師に「認知症」と診断されるなどして免許取り消しになった人が1965人(5%)、自主返納や免許失効に至った人が約2万3700人(60%)を占めた一方、免許継続となった人も約1万3700人と約35%に上っていた。〜」
       ↓
 お医者さんもいざ自分の診断書で「免許取消」にして恨まれたくないのでしょうね、免許継続が認められてしまう人が約35%ですから・・・
有無を言わさず「免許取消」になるのは、1965人という少なさで、宝くじに当たるくらいの確立です。
後は、何とか本人を説得して免許更新を諦めさせたり、更新した免許を「自主返納」させているのが運用の実態で、家族や警察、医師が認知症高齢者を「なだめたり」「すかしたり」している姿が目に浮かびます。

< 結 論 >
 説明してきたように、昨年の道交法改正で取り入れられた「75歳以上のドライバーの認知機能検査」でも改正前よりは対策は進展しましたが、実際の運用で「免許取消」になる確率は極めて低いのです。
また、恐ろしいのは、第1分類と判定された高齢者の約35%は(せっかく認知症で第一分類と分かったのにもかかわらず)免許継続が認められてしまう事です。
高齢者のご家族で現実に高齢者の運転問題に直面している場合、くれぐれも〜
「免許更新時の検査で引っ掛かって取消になる筈・・・」
「うちのおじいさんは、認知症だし、75歳以上は免許の更新は出来ないだろう・・・」
〜等と決して素人判断しはいけません!宝くじに当たるぐらい「免許取消」になるのは難しいです。
何の対策もなしでは、「お上のお許し」を頂いてしまう可能性の方が圧倒的に高く、逆効果になります。
免許更新時は、認知症の親の運転問題を解決する好機。
認知症により免許更新できない様に警察・免許試験場・医師と事前に連絡し連携して対応することを心がけましょう。



クリックお願いいたします。m(_ _)m



👀 実際に死亡事故を起こすと・・・
     ↓
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<死亡事故の75歳以上運転者、半数が認知機能低下の恐れ>   2019年3月18日 朝日新聞DIJITAL 編集委員・吉田伸八  
 昨年、交通死亡事故を起こした75歳以上の運転者の49・3%が、事故の前の認知機能検査で認知症や認知機能低下のおそれがあると判定されていた。昨年に検査を受けた75歳以上全体でみると、この割合は27・1%で、死亡事故を起こした人のほうがかなり高い。
 警察庁が18日発表した。2017年とほぼ同じ結果で、警察庁は「認知機能の低下が死亡事故発生に何らかの形で影響している」としている。
 75歳以上の運転者は運転免許更新時に加え、逆走など特定の違反をした時に認知機能検査が義務づけられている。「認知症のおそれがある」第1分類、「認知機能低下のおそれがある」第2分類、「機能低下のおそれがない」第3分類のいずれかに判定され、第1分類は医師の診断が必要だ。
 昨年に死亡事故を起こした75歳以上の460人のうち、更新時74歳以下だったなどで検査を受けていなかった人を除いた414人の結果は、第1分類が20人(4・8%)、第2分類が184人(44・4%)、第3分類が210人(50・7%)だった。第1分類20人のうち3人は、検査後に免許を自主返納したり失効させたりしたにもかかわらず運転していたという。
 これに対し、昨年検査を受けた75歳以上は全体で約216万5千人で、このうち第1分類は2・5%、第2分類は24・5%、第3分類が73・0%だった。
 死亡事故を起こした75歳以上は年間400人台で推移。17年は減ったものの、昨年は42人増えた。
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posted by 隊長 at 18:00| Comment(0) | 時事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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