2014年09月11日

全社員1万6000人を「認知症サポーター」に りそなHD、年度内に育成へ・・・現状は「仏作って魂入れず」!

<全社員1万6000人を「認知症サポーター」に りそなHD、年度内に育成へ>    2014.9.8
りそなホールディングス(HD)が平成26年度内に約1万6000人の全社員を、認知症の高齢者らを支援する「認知症サポーター」に育成することが7日、分かった。認知症は高齢者の4人に1人が患者とその予備軍とされる。高齢化が進む中で窓口や顧客対応の際、記憶障害など認知症特有の症状に対する理解が不可欠だと判断した。
認知症サポーター制度は厚生労働省が中心となり17年に開始したもの。資格と異なり試験はないが、病気の原因や症状、日常生活での患者への対応方法など1時間半程度の講義を受ける必要がある。
りそなHDは傘下の3銀行のうち、埼玉りそな銀行と近畿大阪銀行の約5600人はすでに全社員がサポーターとなった。残るりそな銀行の約1万人が年度内に順次、受講する計画だという。
金融機関では、印鑑や通帳の紛失といったお金のやりとりから客の認知症が発覚する場合もあるという。りそなHDは「サポーターの育成は高齢化時代の金融サービスに不可欠な取り組みだ」(広報担当者)としている。
認知症の高齢者は24年時点で462万人と推計され、予備軍とされる軽度認知障害を含めると65歳以上の4人に1人が該当。時間感覚の喪失や判断力低下のほか、不安や興奮などの心理症状も表れる。
小売店などでは接客の際、認知症の客とトラブルになるケースも少なくないという。
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目銀行が「全社員を認知症サポーターにする」・・・単純にそのことだけ見れば「高齢化社会で認知症に対する素晴らしい取り組み!」と、特に文句の付けようもない良い施策という事になるでしょう。
確かに現在の日本は、高齢化社会で金融機関の顧客も多くは高齢者です。
そして高齢顧客のうち認知症である顧客も当然多数存在しているわけですから、金融機関の全社員が「認知症サポーター」として認知症の知識を持つことは良いことでしょう。
しかしながら、それでも認知症の親が金融機関にダマされた家族としては、何となく素直には喜べませんね。
なぜなら、金融機関職員が「認知症サポーターです!」ということ聞いて〜
「認知症老人の為を考えてやってくれる・・・」
「この金融機関なら認知症老人をダマすようなことは・・・」
〜等と顧客が勝手に信頼したりしてしまう可能性があり、それは危険なことです。
金融機関としては、そのような宣伝効果も期待してこのような施策をとっているのでしょうが・・・
金融機関の職員が「認知症サポーター」となったからといって、金融機関の営業姿勢が変わるわけでは(おそらく)有りません。
逆に、そのような中途半端な期待が顧客(やその家族)側の油断や注意力の欠如となり、金融機関にダマされる下地となるのではないかと懸念してしまいます。

もっと性悪説で捉えるなら、従来なら「この高齢顧客少し変だな・・・」位にしか感じていなかった職員も認知症について知識を得たことで、「この顧客は認知症だわ!」と気づくことでしょう。
認知症と気づいたことで「この顧客は認知症だし、理解力や判断力も低下しているから、リスク商品は進めるのやめよう!」という方向へ進んでくれれば良いのですが・・・
恐らく現実は違うでしょう「この顧客認知症だわ!でもまだ家族も気付いていないようだし、事理弁識に問題あるわけではないので確認書にサイン貰ってリスク商品奨めちゃおう!」といったことになるのがオチです。

実際、当方の父の場合でも、金融機関に「認知症の診断も出ているから営業やめて欲しい」と申し出ても一部の金融機関(M信託銀行、M銀行)は、「認知症の方でも一概に取引しないことは・・・」「寝たきりの認知症患者でも事理弁識が認められた判例も・・・」などと認知症との診断も出て、家族の申し出があっても、まだ止めることが無いような営業姿勢を示す者も現れます。
まあ、確かに認知症といっても一概に金融商品取引がダメというわけではないことについて理解できますが・・・明らかに理解力・判断力が衰え、家族も止めて欲しいと申し出るような状況では、おとなしく控えて欲しいものです。
個人的には金融商品取引法&金融商品販売法 などで求められる「適合性の原則」を鑑みても「認知症」の診断が出た高齢者は原則的にリスクある金融商品の取引は止めるべきだと思います。
金融機関が「全社員を認知症サポーターにする」ことは結構なことですが、そのような認知症への理解を認知症高齢者への営業姿勢の改善にも役立ててもらいたいものです。
金融機関の営業姿勢が変わらないままでは、この施策も「仏作って魂入れず」という気がしてなりません。


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posted by 隊長 at 14:12| Comment(5) | 金融機関ダマしの構図 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ここ数年、認知症サポーターを育成したり、はたまた高齢者安心サポート企業に参加する銀行が多いです。

家族からすれば、認知症サポーター育成する前に「適合性の原則」守れよ!と声を大にして言いたいです。

銀行はどうみても認知症ケアより、ボケ客漁りの方がご熱心だと思うのですが。

本当のところは
「家族とは別居だし、今のうちに多額の契約させてしまおう」
「話がトンチンカンだけど成年後見人制度も利用していないし、何でもオッケー」
「念のため複数の行員で話をしておけば後で問題になっても言い逃れできる」
「家族が後で不正な契約に気がついても『その当時はご理解いただいておりました』でオッケー」とでも思っているのでしょう。

営業日誌も複数の行員で問題がないようにチェック&ストーリ作成。金融庁の検査でも適合性の原則を守っているかどうかは検査しませんのでやりたい放題。

銀行は高齢者安心サポート企業に参加する前に、高齢者と家族が安心できる金融機関になっていただきたいものです。
Posted by もうダマされん隊1号 at 2014年09月15日 21:34
コメント有難うございます。
本当に金融機関の高齢者に対する営業姿勢には困ったものです。
高齢者の家族も自分の親がダマされて初めて「まさか認知症の高齢者にリスクある金融商品を販売するとは思わなかった!」などと後悔することになってしまいます。
金融機関の姿勢は今後も変わることは難しいでしょうから・・・
当ブログをご覧の高齢者のご家族の皆様方は、他人事と思わず「金融機関はダマすもの」ぐらいに考えて気を付けられて欲しいと思います。
Posted by 隊長 at 2014年09月16日 16:10
当方も双極性障害であった父との取引を止めてほしいと、母が電話で岡三証券の担当者に訴えましたが、放置されました。詳しくは本日の産経新聞のオピニオンサイトの「いろんな」に出ています。http://ironna.jp/article/6431
Posted by 金融探偵 at 2017年05月01日 22:48
コメント有難うございます。
本当に金融機関の高齢者に対する営業姿勢には困ったものです。
しかしながら、実態がこのようなものであることはなかなか周知されることがありませんので、実際に被害に遇ってから思い知るのが現状です。
多くの人に、このような情報に注目して頂きたいものです。
Posted by 隊長 at 2017年05月08日 10:09
お返事ありがとうございます。隊長さんのこの「ダマサレン隊」のブログは、啓蒙という点で優れたブログであると思います。非常に参考になります。
Posted by 金融探偵 at 2017年05月10日 20:29
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