2016年09月26日

意外と使えない「成年後見制度」・・・高齢者がダマされ無いために知っておこう!

👀 高齢者がダマされるといった話題において、「成年後見制度の利用」ということが伝家の宝刀の如く語られることが多いです。
確かに、「成年後見制度」により、非常に上手く行くケースもあります。
しかし、実際に親が認知症になった経験者として見ると、「成年後見制度」も意外と有効に使えない場合が多いと思います。
巷間語られているほどには、成年後見制度が役に立たないケースが多いことは、高齢者やそのご家族は知っておいた方が良いでしょう。

<参考:成年後見制度について>
 成年後見制度は法定後見制度と任意後見制度からなり、法定後見制度はさらに後見、保佐、補助の3つに分けることができます。任意後見制度は本人の判断能力が衰える前から利用できますが、法定後見は判断能力が衰えた後でないと利用できません。

(成年後見制度)
※法定後見・・・判断能力が衰えた後
・3類型:後見 / 保佐 / 補助
※任意後見・・・判断能力が衰える前

 (法定後見制度の後見、保佐、補助の3つの区別)
【後見】 ほとんど判断出来ない人を対象としています。
 精神上の障害(知的障害、精神障害、痴呆など)によって判断能力を欠く常況にある者を保護します。大体、常に自分で判断して法律行為をすることはできないという場合です。
 家庭裁判所は本人のために成年後見人を選任し、成年後見人は本人の財産に関するすべての法律行為を本人に代わって行うことができます。また、成年後見人または本人は、本人が自ら行った法律行為に関しては日常行為に関するものを除いて取り消すことができます。
【保佐】 判断能力が著しく不十分な人を対象としています。
 精神上の障害(知的障害、精神障害、痴呆など)によって判断能力が特に不十分な者を保護します。簡単なことであれば自分で判断できるが、法律で定められた一定の重要な事項については援助してもらわないとできないという場合です。
 家庭裁判所は本人のために保佐人を選任し、さらに、保佐人に対して当事者が申し立てた特定の法律行為について代理権を与えることができます。また、保佐人または本人は本人が自ら行った重要な法律行為に関しては取り消すことができます。
【補助】 判断能力が不十分な人を対象としています。
 精神上の障害(知的障害、精神障害、痴呆など)によって判断能力が不十分な者を保護します。大体のことは自分で判断できるが、難しい事項については援助をしてもらわないとできないという場合です。
 家庭裁判所は本人のために補助人を選任し、補助人には当事者が申し立てた特定の法律行為について代理権または同意権(取消権)を与えることができます。
************************************************************
👀 成年後見制度が上手く使えるケースは、高齢者本人の事理弁識が無くなっており、法定後見制度における「後見」を利用できる段階である場合です。
恐らく成年後見制度の最もオーソドックスな想定とされているのが、この「後見」なのでしょう。
「後見」の場合には、高齢者がダマされないためにも、かなり有効な手段となります。

<完全にボケていない人(保佐・補助)には、使い勝手が悪い法定後見制度・・・結果、高齢者がダマされるのを防げない>
 しかしながら、高齢者本人がまだ「後見」の段階に至らない場合(成年後見制度で言えば、「保佐」「補助」に当る段階の場合)・・・成年後見制度は、なかなか使い勝手が悪くなってきます。
高齢の親がダマされた経験者なら分かる方も多いと思いますが、そもそもアルツハイマー型痴呆などを発症すると、知らず知らずのうちに、記憶力や理解力・判断力が低下し、様々な勧誘・サギ・金融機関などに騙されるようになってきます。
しかしながら、本人は、病識が無く「自分はまったく正常!」と思っている方が非常に多いです。
周りの家族・医師・ケアマネージャーなどから見れば、もはや本来の理解力や判断力は有しておらず、家族なり第三者なりに任せてくれた方が良いような段階であっても、なかなか金銭・資産の管理を任せることには、非常に抵抗が有ることも多いものです。
老人本人は、認知症の影響で自己の理解力や判断力の正しい認識ができない為に・・・
逆に金銭管理を辞めさせようとする家族に対し、「自分の金銭や資産を狙っているのではないか?」といった疑念・妄想を抱き、家族関係に亀裂を生じることも少なくありません。

 本来必要なはずの「保佐」「補助」といった制度の利用なども老人本人にしてみれば・・・「必要ない!冗談じゃない・・・」「自分でまだまだできる・・・」という態度であることが多いです。
家族としても、本人の心情は、理解できますが、そのままではダマされることは防ぐことは出来ず、かといって、本人が同意しない以上、強制することもできないため、逡巡します。
「保佐」の申請については、本人の同意は必要ないことになっていますが、申請後、本人の家計や資産の詳細を提出しなければいけないですし、また、同意権だけでは不十分ですから、一部行為の代理権も得ようとすると、結局は本人の同意が必要になります。

 本当の所、高齢者で一番ダマされやすいと言えるのは、「認知症」により理解力や判断力は落ちているが、まだ完全に事理弁識を無くしていない段階です。
完全にボケて、事理弁識を無くしてしまっているようなら、ある意味、家族も対処しやすいものです。
そこに至る前段階こそ、本当は一番ダマされやすく、大問題なのです。
 認知症で判断力や理解力が落ちてはいるが、事理弁識を無くしているわけではないような老人を守る為に有効な制度が実は有りません。
制度の主旨上は、「保佐」「補助」がそれにあたるのですが・・・
結局は老人本人が同意し、協力することを前提にしている制度設計になっている面が有るので、実際は使い勝手が悪すぎます。

 そもそも素直に〜
「私は、だいぶボケて来たから保佐・補助が必要だね・・・」
「資産や金銭の管理は、私もボケて来たし、お願いするかね・・・」
〜なんて認めるような理解力や判断力がある老人なら、そもそも自分の理解力や判断力の衰えを認識して周囲が言い出す様な段階に至る前に、金銭管理や資産管理を子供なり、然るべき人に委ねているでしょうから、「保佐」「補助」の利用は、あまり必要となりません。
家族や然るべき人に、金銭管理や資産管理を任せるような考えが無いままに、認知症で判断力や理解力が落ちてきた老人は、制度のはざまで周囲の家族もなかなか救いようが無く、詐欺師・金融機関・悪徳業者の勧誘から逃れる良い術がないのが実態なのです。

《追記:高齢者がダマされない制度を!》
実際に親が認知症となり、ダマされた者として言えるのは、現在の成年後見制度では、ダマされる老人をあまり効果的に救えないということ。
高齢者がダマされない為に実効のある制度とするには、せめて「認知症の診断を受けた75歳以上の老人」位は、未成年者の後見のように、原則として無方式で、子供の同意の無い契約などの法律行為を取り消せる様な制度にして欲しいものです。
現在の成年後見制度では、高齢者の自己決定権に重きを置きすぎているためにかえって、高齢者がダマされないで幸せに暮らすという肝心な事が実現できません。



blogramのブログランキング

クリックお願いいたします。m(_ _)m

2016年09月18日

高齢になって金融機関にダマされないコツ・・・退職金支給・年金の受給開始の時期に要注意!(そのA)

👀 金融機関に投資信託や仕組債などリスクの高い商品を、理解力や判断力が衰えた高齢者が販売されてしまうケースは、皆さんが想像する以上に多く、高齢者に起こる被害の中でも、最もありふれたものの一つといって良いでしょう。
高齢の親がリスクある金融商品を販売されたような場合、たとえ高齢者の家族が気付いたとしても・・・
金融機関も用意周到ですから、確認書や契約書などを、粛々と高齢者本人から取り付けているので、金融商品取引としては、形式的には問題が無く、解約や損失の回復などは出来ません。
前回に続き、金融機関が、高齢者にリスクある金融商品を売り付ける戦略の端緒を正しく知っておきましょう。
そして、今回は、高齢者になった時に、「金融機関にダマされないにはどうすれば良いのか!」具体的な方策もお届けいたします。

<金融機関が高齢者をダマす端緒は、「退職金受給時」、「年金受給開始時」にあり!>
 50歳代後半〜60歳代前半の年齢層に向けて、金融機関は〜
「退職後のライフプランセミナー」
「年金試算・・・」
「無料年金受給手続き」
「セカンドライフプランが・・・」
〜などと謳って、無料のセミナー・相談会などを頻繁に開催、勧誘します。
当然、その年代の方々も、関心事でもあり「無料だし!」ということで参加してみる方も多いようです。

 しかしながら、金融機関が、本当にボランティア的奉仕の心だけで、そのような無料セミナーなどを開催するわけはなく・・・
最初のうちは、為になる情報を与えつつ、老後の将来の不安や夢を煽ります。
そして、打ち解けてきた頃合いをみて〜
「退職金の運用が・・・」
「老後、年金だけでは・・・」
〜と勧誘し、それまでその金融機関で顧客が取引していなかった「投資信託などの運用商品(リスク商品)」の取引を始めさせることが狙いです。
無料でいろいろ教えてもらった「弱み」もあり、勧誘を受けるうちに、リスクある金融商品の取引を始めてしまう顧客も多いものです。
皆さんが、いついつまでもボケず、理解力や判断力が変わらないなら良いのですが・・・
残念ながら、それほど遠くない将来、ほとんどの人は理解力や判断力が衰えていきます。
ある意味、金融機関にとっては、そこからが「本当の稼ぎ時」とも言えます。
お金を持っている上に、理解力や判断力も衰え、御し易いお客さんです。
 最終的に70代・80代になり理解力や判断力が低下した高齢者が、金融機関の思うがままに「投信」や「仕組債」などのリスクある金融商品を売り付けられてしまうといった被害の端緒をたどって行くと・・・
退職時や年金受給時あたりにリスクある金融商品の取引口座を開設してしまったことにあることが多いのです。

<ボケてから金融機関にダマされない為に@
・・・金融機関などが開催する「無料」セミナー・相談会などには行かないこと!>

 高齢になって理解力や判断力が衰えてから、金融機関にダマされないためには、ある程度長期的な心構えが必要です。
まず、退職金受給や年金受給・セカンドライフなどについて行われる無料セミナー・相談会などには参加しないこと!
余程、意志強固で勧誘を断る自信が有ればよいですが・・・そのような催しに参加すると → 主催金融機関の見込客リストに加えられ → その後、営業・勧誘の対象になります。
そのような無料セミナーは、有難がっていく程の内容は有りません。
ネットの無かった昔ならまだしも、現在では、その程度の情報は、検索すれば十分得られる程度のものです。
そもそも自分でそのような情報を集められないような人が海千山千の金融機関に飛び込むこと自体「カモネギ」そのもの金融機関の思う壺です。

<ボケてから金融機関にダマされない為にA・・・金融商品取引はネット専業金融業者で!>
 金融ビックバン以降、日本の金融は規制緩和が進み、様々な金融商品を安いコストで享受できるようになりました。
特に、ネット専業の金融機関(銀行・証券・保険)は、店舗や営業をほとんど持たないことにより、手数料・信託報酬といったコストを、通常の金融機関に比べて大幅に低減しています。
コストを考えると、従来型の金融機関で取引するメリットはありません。
 そして、ネット専業の金融機関で取引するメリットは、「コストの安さ」だけではないのです。
ネット専業の金融機関で取引した方が「将来、高齢になり理解力や判断力が落ちた際に、金融機関にダマされるリスクが大きく下がる」のです。
普通の金融機関では、(人件費の高い・・・)営業マンや窓口レディー達が、親切めかして(実際は自分のノルマ達成の為に・・・)理解力や判断力が落ちた老人にでも、あれやこれやと勧誘し、リスクある金融商品を売り付けます。
ネット専業の金融業者では、そのような心配は有りません。(営業マンなどがやってきませんから!)
また、理解力や判断力が落ちてくると高齢者は、PCの操作やパスワード管理などもできなくなってくるので・・・自然と「ネット取引」が億劫になり、取引することが無くなっていきます。
そのような点でもネット専業の金融機関で取引することは、結果的に、あなたが高齢になって、理解力や判断力が衰えてから金融機関にダマされることを防げるのです!
それに引きかえ、既存型の対面型の金融機関で取引していると、高齢の既存顧客の理解力や判断力が相当に落ちてきてもお構いなし・・・
認知症の診断が下り、家族が苦情を申し立てたり、法定後見制度の適用でもしない限り、リスクある金融商品を勧誘し売り付けてきます。
こんなことにならない様に、高齢者こそ、ネット専業の金融機関で取引をすべきです。
そして、ネット専業の金融機関では、金融取引が出来ない程に理解力や判断力が衰えたときは、金融商品取引から引退することを自覚し、ご家族とも約束しておきましょう!

<追記>
 厳しいようですが、いまどきネットも使いこなせないようでは、リスクある金融商品の取引はおススメできません。
やめておいた方が良いでしょう。
ネット専業よりコストが掛るという理由のみでなく、ネットが出来ないような情報収集力では、既存の「対面営業型の金融機関」と取引することなど、自らダマされに行くようなものです。
たとえ既存の対面営業型の金融機関と取引するとしても、営業マン・窓口レディに奨められた金融商品についてネットで調べる位の事は出来なければいけません。
多少損しても話し相手が欲しいとか、支店で特別な待遇を受けられるほどの「大金持ち」なら止めませんが・・・

👀 残念ながら、理解力判断力の落ちた高齢者に、このような営業が繰り広げられているのが、日本の既存型の金融機関の現状です。
ネット専業なら少なくともこの種の被害は避けられます。
   ↓
************************************************************
<みずほ証券に賠償命令 東京地裁、認知症女性に金融商品 >    日本経済新聞  2016/6/17
 認知症の女性(85)が複雑な金融商品を購入させられたとして、みずほ証券などに約4300万円の損害賠償を求めた訴訟で、東京地裁(青木晋裁判長)は17日、不適切な勧誘だったことを認め、みずほ証券に約3千万円の賠償を命じた。
 判決は「女性が購入した金融商品はリスクが大きく仕組みが難解であり、相当程度の投資判断の能力が要求されるものだった」と指摘。女性が認知症の診断を受けており、投資の経験が浅いことなどから「不適切な勧誘で、違法な取引にあたる」と判断した。
 みずほ証券側は、販売当時は女性が認知症との認識はなく、「商品を理解する能力があり、担当者は基本的な仕組みやリスクを説明していた」と主張していた。
 判決によると、女性は2008年、みずほ証券の担当者の勧誘で、金融派生商品を組み合わせた「仕組み債」を計約7100万円購入。リーマン・ショックによって約4千万円の損害が生じた。
 女性は、みずほ証券の担当者を紹介したみずほ銀行にも賠償を求めたが、判決は「銀行が勧誘したとは認められない」として請求を退けた。
 みずほ証券は「主張が認められず残念。今後の対応については判決を詳細に検討したうえで決定する」とコメントした。
************************************************************
<認知症高齢男性に投信販売で和解 大和証券600万円支払い>    2012.3.29 MSN産経ニュース
 認知症の男性(89)に投資信託などを販売して損害を与えたとして、男性側が大和証券に約820万円の損害賠償を求めた訴訟があり、東京地裁(村上正敏裁判長)で和解が成立していたことが28日、分かった。和解は21日付で大和側が600万円を支払う。男性は中央三井信託銀行にも約1030万円を求めているが、和解は大和分のみ。
 訴状によると、男性は平成20年に老人性認知症と診断され、21年に成年後見開始決定を受けた。金融商品の購入金額は15年まで年間240万円程度だったが、18年は2社で約5530万円に上った。原告側は「判断力の低下に乗じて、外務員らが違法な勧誘を行っていた」と主張、売却価格との差額などを求めていた。
 男性側代理人は「同様の例はあるはずで、社会に警鐘を鳴らす事案になれば」としている。大和証券は「事案の内容を十分精査した上で、適切に対応した」とコメントしている。
************************************************************

👀 2014/3/16からようやく以下のようなルールを始めるらしい・・・いかに今まで滅茶苦茶であったかが分かります。
以下のルールですら本当に最低限に過ぎません!
 逆に言えば、以下のルールに当てはまらない高齢者には「ドンドンリスク商品を売りつける」ということでもあります・・・
   ↓
************************************************************
<強化された高齢者向け投資勧誘ルール>     日経マネー 2014年2月12日 
 日本で金融資産を豊富に保有しているのは高齢者で、金融機関の主要な顧客層となっています。一方で、リスク商品に関する高齢者本人や家族からの苦情や斡旋、訴訟提起は増加傾向にあります。
 これまでも証券会社や銀行等では、高齢者にリスク商品を販売する際の社内規定を設けてきていましたが、各社ごとに内容にバラツキがあり、高齢者対応に焦点を絞った業界の自主規制ルールや金融庁の監督指針は設けられてこなかったのが実情です。
 そうした中、2013年12月16日に日本証券業協会が、高齢者にリスク商品を勧誘によって販売する際の自主規制規則およびガイドライン(業界統一の販売・勧誘ルール)を施行。合わせて金融庁の金融機関向け監督指針も改正されました。2014年3月15日までは、金融機関が態勢整備を行う猶予期間となっていますが、3月16日から完全施行されます。
新たな販売・勧誘ルール
 日本証券業協会の自主規制規則では、協会員(証券会社や銀行等)に対し、高齢顧客に有価証券等の勧誘による販売を行う場合には、高齢顧客の定義、販売対象となる有価証券等、説明方法、受注方法等に関する「社内規則」の策定を義務付けています。
社内規則に関するガイドラインのポイントは次の通りです。
1. 年齢を基準として高齢顧客を定義すること。目安としては「75歳以上」を対象とする。さらに、その中でもより慎重な勧誘・販売を行う必要がある顧客は「80歳以上」を目安とする(この項目に限らず、各社でより厳しい基準を定めることを妨げない)。
2. 高齢顧客に勧誘しても問題がないと考えられる商品の範囲をなるべく具体的に定めること。これら以外の商品を「勧誘留意商品」とし、勧誘留意商品を勧誘する場合は、勧誘のつど、役席者の事前承認を得ること。
3. 役席者の事前承認がなくても高齢顧客に勧誘可能な商品としては、(1)国債、地方債、政府保証債等(2)普通社債(3)公社債を中心に運用し、比較的安定的な運用を指向する投資信託(4)知名度や流動性が高い通貨建て(現時点で米ドル、ユーロ、豪ドルが該当)の(1)(2)(3)に相当する債券および投資信託(5)上場株式、ETF・ETN、REIT等(6)値動きが日経平均株価や東証株価指数の変動率に一致するように設計された投資信託、などが挙げられている。なお、これらの商品についても、社内規則によって規制の対象とすることを妨げない。
4. 役席者の事前承認は、役席者が自ら高齢顧客との面談や電話での会話により、顧客の健康状態や理解力等を確認し、勧誘の適正性を判断したうえ上で行うこと。面談等の内容は録音や書面によって記録・保存すること。
5. 80歳以上を目安とする高齢顧客については、原則として当日の受注を行わず、翌日以降に受注すること。
6. 80歳以上を目安とする高齢顧客からの受注については、担当営業員ではなく役席者が行うこと(説明内容を十分に理解したうえでの買付であることの確認が必要であるため)。約定結果の連絡も担当営業員以外の者が行うこと。受注時と約定連絡の会話内容も録音・記録・保存すること。
7. 会社経営者、役員等である高齢顧客について、役席者が頻繁に接し、顧客属性や投資意向を十分に把握している場合は、担当役員等の承認を得て、本ガイドラインの対象外とすることも可能。
8. 社内規則が適切に運用されているかについてモニタリングを実行すること。
ネット取引等は対象外
 主要通貨建ての債券や公社債投資信託、上場株式等は以上の規制の対象外とすることが可能ですが、新興国通貨建ての債券や仕組み債、株式を組み入れて積極的に値上がり益を目指す株式投資信託などは規制対象となります。
 別の観点から見ると、規制の対象外とすることができる商品は金融機関に入る手数料が安く、規制対象となる勧誘留意商品は手数料が高くなります。このため、勧誘留意商品ほど金融機関が積極的に販売したくなるわけで、クレームの対象となる勧誘が起きがちな商品だともいえます。
 ただし、高齢顧客が勧誘留意商品を自ら選択し、銘柄および数量を指定して購入を希望する場合、またインターネット取引において自ら取引をする場合は、今回の自主規制の対象外とすることができます。

 つまり、自らの意思で投資を行う場合には特に規制をかけなくてよいが、金融機関からの勧誘によって投資を行う場合には規制を強化するということになるわけです。
 高齢者に限らず、日本人の多くは、金融機関からの勧誘によって投資を行う傾向が強いですが、そもそも投資は自己責任で行うものです。金融機関からのアドバイスや説明にも意味はありますが、金融機関から勧誘されなければ投資しない、あるいは投資できない人に、そもそも勧誘していいのかという問題も考える必要があります。
************************************************************

blogramのブログランキング

クリックお願いいたします。m(_ _)m
posted by 隊長 at 00:00| Comment(0) | 金融機関ダマしの構図 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年09月12日

高齢になって金融機関にダマされないコツ・・・退職金・年金の受給期が重要!(その@)

👀 金融機関に投資信託や仕組債などリスクの高い商品を、理解力や判断力が衰えた高齢者が販売されてしまうケースは、皆さんが想像する以上に多く、高齢者に起こる金融被害の中でも、最もありふれたものの一つといって良いでしょう。
高齢の親がリスクある金融商品を販売されたような取引に、たとえ高齢者の家族が気付いたとしても・・・
金融機関も用意周到ですから、確認書や契約書などを、粛々と高齢者本人から取り付けているので、金融商品取引としては、形式的には問題が無く、解約や損失の回復などは出来ません。
(高齢者本人が後見制度の対象であったり、認知症の診断がすでに出ている場合などは、救済の可能性は有りますが・・・)

<金融機関が高齢者にリスク金融商品を売り付ける論理>
 なぜ?理解力や判断力が落ちた高齢者に金融機関はリスクのある金融商品を売り付けるのでしょうか?
金融商品取引法&金融商品販売法 の「適合性の原則」に悖ると思われますが・・・
金融機関としても、高齢者が理解力・判断力が衰え、リスクある金融商品の取引には適合性が無いことは十分認識しています。
その証拠に、どの金融機関も一定の年齢(金融機関により相違は有るが、70歳以上が多い)に達した高齢者には、リスクある金融商品の取引口座を新規開設させません。
それにも拘らず高齢者のリスクある金融商品による被害が絶えないのはなぜでしょう?
 実は、金融機関側の論理としては、新規の口座開設に関しては〜
「70歳を超えるような老人が新規にリスクある商品を取引することは適合性の原則からも適切ではない!」
〜と言いながら、一方、新規口座開設ではない既存客となると、態度は一変〜
「それまでにリスクある金融商品を取引し、経験豊富な高齢者の皆様は、大丈夫!・・・」
「逆に、既存顧客は高齢でも、何の問題もない・・・」
「高齢者でもリスク商品を購入する権利があるのだ・・・」
〜といった論理のもとに、若年・中年層に対するのと、全く変わらずにリスクある金融商品を勧誘・販売し続けます。
あたかも、リスクある金融商品を取引する高齢者は「いくつになっても理解力や判断力は、落ちることは無い」とばかりの呆れた論理なのです。

<金融機関の本音! 高齢者にリスクある金融商品を売り付ける戦略!>
 金融機関の本音としては、高齢化社会で金融商品取引法&金融商品販売法 などの制定もされたため・・・
「コンプライアンス」や「企業の社会的責任」といった建前上〜
「高齢者にリスクある金融商品の新規口座は開設せず、適合性の原則を守っていまーす!」
〜と世間にアピールしたいだけと言えるでしょう。
本音のところ・・・金融機関にとって、70歳以上になって、初めてリスク商品の口座を開設しようとする顧客など、極めて少数派に過ぎませんので、建前のために、新規口座開設をしないからといって、それほどのデメリットはほとんどありません。(高齢者取引に配慮しているアピール効果の方がメリット大!)
実際は、大半の高齢者には、リスクある金融商品の取引口座は、規制年齢までに開設させてありますから・・・
その経験豊かで(?)適合性に問題の無い(?)老人たちに、ドンドンとリスクある金融商品を売り付ければいいのです。
(実際は、リスクある金融商品の口座を開設している既存顧客も、当然、高齢になれば、理解力・判断力は、見る見る落ちているのですが!)
高齢者にとっては、なかなか避けがたいリスクある金融商品による被害ですが、このような実態になってしまう端緒は、いったいどこにあるのでしょうか?

<次回へ続く>


blogramのブログランキング

クリックお願いいたします。m(_ _)m
posted by 隊長 at 09:59| Comment(0) | 金融機関ダマしの構図 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする