2018年01月12日

<高齢運転者で進む対策 一定の効果上げ、免許自主返納は1.4倍に> 

<高齢運転者で進む対策 一定の効果上げ、免許自主返納は1.4倍に>    2018/1/12 産経新聞
 高齢化社会の進行に伴い、75歳以上の高齢運転者も増加している。しかし高齢者は動体視力や判断力が低下するのが一般的で、死亡事故など重大な事故を起こしやすいとされる。行政側は昨年、75歳以上の運転者の認知機能検査を強化した改正道交法を施行したほか、運転免許を自主返納すれば“特典”が得られる制度を充実させるなど高齢運転者対策を進めている。
 内閣府の「平成29年交通安全白書」によると、75歳以上の免許保有者数は、18年が258万人だったが、毎年増加し、28年は513万人。33年には613万人に上ると推計されている。一方、75歳以上の運転者の死亡事故件数(単独事故含む)は18年以降、410〜470件程度で高止まり。全体の死亡事故件数は減少傾向にあるため、死亡事故全体に占める75歳以上の運転者の割合は、18年の7.4%から28年は13.5%に増加した。
 児童が犠牲となるなど高齢運転者による事故が社会問題化する中、行政側は昨年3月、改正道交法を施行。従来は免許更新時だけだった認知機能検査を、信号無視など一定の違反をした場合にも義務付けた。また、免許を自主返納すれば、バスなどの公共交通機関の運賃割引が受けられるといった特典制度の拡充も続けられている。
 こうした対策は一定の成果を上げているとみられる。警察庁によると、75歳以上の免許の自主返納件数は29年11月末時点で約23万2千件となり、28年(16万2千件)の1.4倍に増加。75歳以上の死亡事故も11月末時点で376件にとどまり、28年(459件)を下回る見通しとなった。
 ただ、公共交通網が貧弱な地方を中心に、自家用車が“日常の足”となっている現状に大きな変化はなく、こうした傾向が今後も続くかは未知数だ。
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👀 このような記事をただ素直に読むと〜
「お上も頑張って高齢者運転対策を取っているね・・・」
「免許の自主返納も1.4倍に増加!!スゴイ進展! このままいけば、もう対策は十分かも・・・」
〜なんて思ってしまう方もいるかもしれませんね。
高齢者運転について、何ら対策が取られていなかったころに較べれば、確かに社会問題化し、警察をはじめとする官公庁も批判されることもあり、対策は進められてきています。
そして、それは本当に良い事なのでドンドン進めていただきたいものです。
 ただし、高齢者の親を持つご家族の皆さんは、このようなニュースを聞いて、手放しに、安心してはいけません。

 例えば、上の記事に書かれている情報で具体的に考えてみましょう。
・75歳以上の免許保有者数は、28年は513万人。
・75歳以上の免許の自主返納件数は29年11月末時点で約23万2千件
     ↓
 昨年より自主返納は、1.4倍増加したとはいうものの・・・4.5%に過ぎません。
認知症については、65歳以上の高齢者の7人に1人(有病率15.0%)とよく言われるところです。
75歳以上ではもっと有病率は高いでしょう。
すなわち、本来運転に適さないと思われる高齢者のうち、まだまだ一部の高齢者が自主返納しているにすぎない状態であるにすぎないことは、認識しておきましょう。

👀 上の記事で「高齢運転者で進む対策・・・」と急に取り上げた背景には、前日の下記の記事の事故が関係していることは明らかでしょう。
      ↓
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<前橋女子高生重体 家族に止められないよう2時間早く外出 85歳の容疑者>  2018/1/11 産経新聞
 前橋市の県道で自転車で登校中の女子高校生2人が逆走してきた車にはねられ重体となった事故で、乗用車を運転し自動車運転処罰法違反(過失致傷)の疑いで逮捕された川端清勝容疑者(85)が事故当日の9日朝、市内の老人福祉センターへ向け、通常より2時間早く出発していたことが11日、関係者の話で分かった。
 川端容疑者は半年前ごろから、運転中に車を車庫などに接触させる物損事故を繰り返していたため、家族が運転しないよう諭していた。事故当日も運転しないよう伝え、車のキーを隠そうとしたが、目を盗んで運転したという。
 川端容疑者は「気づいたら事故を起こしていた」と供述し、その後も曖昧な供述を続けているという。群馬県警は同日、川端容疑者を同容疑で前橋地検に送検した。
 県警によると、川端容疑者の乗用車はセンターラインをはみ出し、右折待ちをしていた車のサイドミラーに衝突。逆走する形で市立前橋高校1年の太田さくらさん(16)=同市高井町=と3年の大嶋実来さん(18)=同市元総社町=を相次いではねた。
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👀 警察と新聞・テレビ等の報道メディアとは、ギブアンドテイクの関係性にありますから・・・
前日の高齢者による悲惨な交通事故により巻き起こる社会の批判を少しでも和らげるために、「お上も高齢者運転対策を十分に講じていますよ・・・」という印象操作(マスコミによる忖度)が、かなり入った報道であることは、否めないでしょう。
(マスコミの側が警察に“恩を売った”“貸しを作った”とも言える記事でしょう!)
余りにもタイムリー過ぎますから!

【結論】
高齢の親御さんがいるご家族の皆様!
先ずは、高齢者運転に対する対策は、それなりには取られてきていますが、運転能力の低下した高齢者が運転をしない様にできるという充分な実効性のある施策ではない事を認識しましょう。
その上で、早め早めに家族の問題として取り上げ、高齢者本人の自覚のあるうちに“早期の免許返上”に取り付けたり・・・
本人の自覚に欠ける場合は、ご家族が免許更新時に試験場や警察と緊密に連携し、免許更新を出来ない様に働きかけることが肝要でしょう。



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posted by 隊長 at 14:23| Comment(0) | 高齢者の運転・免許 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年01月05日

「ハートフルパートナー」か・・・リスクある金融商品商品を営業する金融機関のイメージ戦略に気を付けましょう!

<100歳時代 注目される「金融老年学」 お金の制約なく生活できる期間と寿命の一致を>   2018/1/2 産経新聞
 「100歳時代」では、リタイア後の期間が従来に比べて一段と長くなりそうだ。何歳まで生きるのか分からず、公的年金も将来的に頼りにできない中、金融資産が途中で底をつかないようにすることが重要になる。長寿や加齢が経済や金融行動に与える影響を研究する「ファイナンシャル・ジェロントロジー(金融老年学)」という分野が注目されており、野村証券を傘下に持つ野村ホールディングス(HD)などが取り組みを強化している。
 「金融面の制約がなく生活できる期間を示す『資産寿命』を、生命寿命と可能な限り一致させることが、金融老年学の主な目標だ」
 野村HD傘下の野村資本市場研究所の野村亜紀子研究部長はこう指摘する。
 野村証券が行った興味深い試算がある。60歳までに1500万円の金融資産を蓄え、2800万円の退職金を受け取ったとする。リタイアして勤労収入がなくなる中、年率0・5%の緩やかな物価上昇のもとで老後を過ごすとどうなるか。まったく運用しなければ、79歳で底をつく。「低リスク・低リターン」といえる年平均1・0%の投資収益率で運用したとしても、83歳までしか持たない−。
 野村HDは2つの取り組みで高齢の顧客への対応を図っている。
 1つは、平成28年10月に慶応義塾大学と開始した共同研究だ。慶大は同年6月に「経済研究所ファイナンシャル・ジェロントロジー研究センター」を設立。野村グループの顧客基盤や実務経験と、慶大の医学や経済学など各分野の専門家、学術的な成果を組み合わせることで、金融老年学を開拓する産学連携の試みだ。
 慶大で同センター長を務める駒村康平教授は「高齢者の心理や認知の変化に対応するような金融サービスのあり方が求められているのではないか」と話す。
 もう1つは、野村証券で29年4月に導入した高齢の顧客やその家族を専門で担当する社員「ハートフルパートナー」だ。足元では約60店舗に約70人おり、今年3月までに原則として全ての店舗に配置し最適なサービスを提供したい考えだ。
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👀 新年早々、一般論としては良い内容ですが、現実的には「ハートフルパートナー??」と懐疑的にならざるを得ない記事ですね。
金融機関に詳しい人ならこんな英語やカタカナ呼称は、イメージアップ目的に過ぎず金融機関の営業姿勢の本質とは関係ないことは分かるのですが・・・
ごく一般の消費者。
特に高齢者では、そもそもカタカナや英語の名称など出されると〜
なにか今までとは違う専門的な職種?
英語の呼称名乗るのだから、英語が堪能で国際的な金融知識も持っている?
〜などと素直に思ってしまいます。
 そして、そのような「エライ人」が〜
「客観的に、専門知識を・・・」
「無料で親身に・・・」
「顧客のライフプランに合わせて・・・」
〜最適な金融商品を薦めてくれる。
などと信じてしまいます。
こんな捉え方こそ、金融機関の思う壺です。

<金融機関の営業姿勢に正しい理解を!>
 営業職員にどんなカタカナ呼称・英語呼称がついていようと、金融機関はボランティア活動ではありませんので、金融機関が儲かることを最優先に営業活動を展開します。
決して、金融機関の利益を犠牲にしてまで顧客の利益を考えるなどということは有りません。
こんなことは、営利企業ですから当然なのです・・・
もっと分かりやすい例で説明しましょう。
たとえば、車の購入の場合。
日産の営業マンが車を顧客に薦める場合、本音では、その顧客の希望・家族環境などを考慮すれば「トヨタのプリウス」が最適だと思ったとしも、決してそんな提案はしませんよね。
絶対に日産の車、その中でも、顧客が購入できるできるだけ利益の大きい車を薦めるに決まっているのです。
ところが「ハートフルパートナー」「投資コンシェルジュ」「ファイナンシャルプランナー」「FA」「ライフプランナー」・・・などと言われると、ついつい顧客の側も正しい判断力を失い・・・呼称はともかく単なる「金融機関の営業職員」が「自分のために客観的に最適な金融商品を選んでくれる!」なんて期待してしまいます。
そんなことは、車の購入で考えれば、「日産の営業マンがトヨタの車を薦めてくれる」ことを期待しているようなものなのです。
金融機関が自分のために最適な金融商品を無料で選定してくれている・・・なんて思いこむことが、金融機関の思う壺で、「ダマされる」第一歩であることを肝に銘じておきましょうね!

<金融機関が営業職員に与えるイメージ呼称(資格)の例>
 最後に、金融機関が営業職員のイメージアップに利用するカタカナや英語の呼称(資格)を例示しておきましょう。
金融機関の職員がこのような資格(呼称)を名刺に書いてあっても、その人がその資格(呼称)を保有しているということで、それ以上でもそれ以下でもありません。
まして、顧客の利益のためだけに専念してくれるなどと言うことは、全くありません。
カタカナや英語の醸し出すイメージで勝手にそんなことを思い込まないようにしましょう!

これだけ挙げてもまだまだ全部ではありませんが、ご参考までに!

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※国家資格:国家が認定しているので知識や能力面の信頼性は高い。
FP技能検定(1-3級)、金融窓口サービス技能士
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※民間資格:業界団体や企業自体が認定しているので知識や能力面の信頼性は国家資格よりはそれなり
投資コンシェルジュ、FA、ライフプランナー、投資アドバイザー
CFA 、CMP、FA検定、
CFP・AFP(Cの方がAより上級なので要注意、なおBFPは無い)
『トータル・ライフ・コンサルタント〔生命保険協会認定FP〕(略称TLC)』
『シニア・ライフ・コンサルタント(略称SLC)』
『ライフ・コンサルタント(略称LC)』
相続診断士、相続コンサルタント、相続アドバイザー
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posted by 隊長 at 12:03| Comment(0) | 金融機関ダマしの構図 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月20日

「高齢ドライバー免許更新、精密な視野検査導入へ」→良いニュースですが、実態と乖離した印象は持たないようにしましょう!

<高齢ドライバー免許更新、精密な視野検査導入へ>    2017/12/18 読売新聞
 警察庁は来年度から、70歳以上の高齢ドライバーが運転免許更新時に受講する高齢者講習で、新たな視野検査を試験導入することを決めた。
 視野障害は高齢ドライバーによる事故原因の一つとされており、同庁は正式導入についても検討を進める。
 視野障害は、視界の一部が見えなくなる症状で、自覚しないまま進行することが多い。症状が進行すると、信号を認識できなくなるなどの影響が指摘されている。視野が狭くなる緑内障は、40歳以上の20人に1人が患っているとされる。
 現行の高齢者講習でも水平方向の視野検査が実施されているが、新たに開発した視野検査器は上下方向も検査でき、精密な判定が可能という。新検査は、一部の教習所で約1000人を対象に試行する。視野障害と判定された場合でも、免許の更新はできる。
 同庁は、専門医らで構成する有識者会議の分科会で試験結果を検証し、視野障害があったドライバーに対する安全指導についても議論を進める。
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👀 高齢者の交通事故が社会問題化していますので、上記の記事のような取り組みも行うことは、基本的に「良いニュース」です。
但し、「良いニュース」ではありますが、手放しで喜んでいいかというと微妙な所です。
この手の話題は、タイムリーな社会問題でもあるので、派手に取り上げられるものの、実際には、それほど実効性のない取り組みというものは、世の中には多いものであることは、認識しておいた方が良いです。
この問題に限らず、社会問題に対して当局が〜
「ちゃんと対策を講じてますよ!」
「万全な体制を敷いています!」
〜といったアピール(プロパガンダ・広告宣伝)・責任逃れ・批判封じの為に、アドバルーンをブチ上げるかのような対策も多いものです。

例えば〜
・「トンネルの天井崩落による交通事故」が起こった場合→「緊急に全国のトンネルを一斉に点検・・・」
・「ブラック企業でセクハラ・パワハラが横行」→「電話相談窓口を設けて緊急相談会・・・」
・「ガンの特効薬発見・・・!!」
〜等といったように、アピールの割には、実際にはあまり実効性がない取り組みが多いものです。
上記の記事も、良い取り組みではありますが、
「〜新検査は、一部の教習所で約1000人を対象に試行する。視野障害と判定された場合でも、免許の更新はできる。〜」
ということから見ても、当面あまり実効性は期待できません。

 かくいう当方も、実際に自分の親が認知症となり、高齢者の問題に実際に対峙するまでは・・・
テレビ・マスコミ・ネット等を通じて取り沙汰される〜
「高齢化社会に向けてこのような制度を・・・」
「当社では高齢者に役立つ商品を・・・」
〜等々といった情報をあたかも実効性のあるモノとして、鵜呑みにしていましたので、なんだかんだ言っても日本も高齢化社会になって随分経ったし、「いろんな面で十分に対策されているだろう!」位に考えていました。

 しかしながら、実態は違いました。
高齢者を取り巻く環境は、ニュースで華々しく取り上げる割に、想像以上に整備されていません。
正確に言えば、細かく見れば整備されているのですが、有機的に連携しておらず、余程能動的に受け手側が動かない限り、整った状態になりません。(残念ながら受け手である高齢者は、能力的にアクセスできない事が多いものです。)
また、高齢者の理解力や判断力の低下についても、巷間で「80歳90歳でもまだまだ元気・・・」「高齢者でも現役バリバリ・・・」等々と(応援や希望的観測も含め)謳われているのを、鵜呑みにしていると痛い目にあいます。
特に、認知症ともなれば、その理解力や判断力の低下は、ボンヤリと抱いている甘い認識を打ち砕きます。

<結論>
 兎にも角にも高齢の親を持つご家族の皆様は、巷間に流される高齢者に関する情報は、発信側のアピール・プロパガンダ・建前・宣伝・批判逃れ…etc、が込められていますので高齢者を取り巻く環境が、実際以上に良いイメージが膨れ上がってハリボテの様になっていることを認識しておきましょう。
現実に高齢者が置かれている状況は、そんな甘いイメージを覆し、厳しいものです。
巷間言われているほど高齢者の為の制度等は、実効性を持って機能しておらず・・・
そして、オレオレ詐欺集団のような高齢者を狙う犯罪集団が跋扈し・・・
有ろうことか、金融機関を始めとする一般の企業までもが、そのビジネスのターゲットを高齢者に定め、食い入るスキを狙っている有様ですから!


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posted by 隊長 at 11:44| Comment(0) | 高齢者の運転・免許 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする